3shape Japanとリセラー
ラボスタッフ用備忘録です。
情報について正確性が低い可能性がありますので鵜呑みにしないでくださいw
3shape Japanに電話して『3shapeコミュニケート』について質問しました。
3shapeコミュニケートとは
3shapeが提供しているクラウドサービスのことです。
IOS(トリオス)からのデータをクラウドを介してラボに送ることができます。
チェアサイドとラボサイドの両方で受発注設定を行わなければなりません。
誰でも使えるの?
『3shapeコミュニケート』はトリオスユーザー専用のクラウドサービスです。
例えばiTeroのデータを『3shapeコミュニケート』でラボに送ることはできません。
ラボも同じく、3shapeのラボ用ソフト(デンタルシステム)が必要になります。
クラウド受注はデンタルシステムの機能の一部です。
デンタルシステムを使うには?
3shape製品をリセラーから購入する必要があります。
3shape Japanは正規販売代理店(リセラー)に販売を委託しているためリセラーから購入しサポートを受けます。
販売方法のパッケージはリセラーが選択してユーザーに提供しています。
国内のリセラーは?
3shapeからのアナウンスでは以下の5社(敬称略)です。
GC
松風
クラレノリタケ
大信貿易
ストローマンジャパン
ネット上では他にも『モリタ』や「京セラ」もリセラーとして掲載されています。
サポートなども考慮するとGCと松風が良いかも…ただパッケージとの兼ね合いもあります。
購入することでの特典なども要チェックです。
松風での購入特典
松風で3shape製品を購入するとアバットメントのミリングサービス(s-wave)が少し(10%くらい?)安くなるらしいです。
ただし松風では機械(スキャナー)と同時に購入する必要があります。
デンタルシステムのパッケージとは
上述の通り松風で3shapeアプリケーションを使用したくても機械も一緒に購入する必要がありますが、3shapeが用意しているパッケージとしては単体アプリケーションも用意しています。
受注専用の単体アプリ
クラウド(3shapeコミュニケート)からの受注だけを行うソフトもパッケージとしてはあります。
この場合はラボでダウンロードを行った後に自動的にSTLに変換されるそうです。
あとは任意のCADに放り込みます。
設計機能付きアプリ
3shapeのCADソフト(デンタルシステム)のみの販売パッケージもあります。
ラボでパソコンを用意して、そこにアプリを入れます。
スキャナーなどのハードは不要です。
このパッケージのリセラーは調査中。
3shapeで取り扱うファイル形式
3shapeでは『3oxz』というファイルを使用して作業を進めます。
『3shapeコミュニケート』からダウンロードされるファイルがこれで、指示書や設計部位などのアーカイブデータもこのファイルに含まれます。
実際のデザイン用ファイルはこの中に含まれる『dcm』というファイルになります。
トリオスから書き出せるファイル(医院で作れるファイル)は『3oxz』と『stl』、『pli』です。
チェアサイドでファイル変換は行われているのか?
結論からいうとかなりの少数派でしょう。
『3shapeコミュニケート』を介さずに全てのデジタルラボ(exocadユーザーなど)にデータを送るにはデータを『STL』に変換して送る必要がありますが、クラウンブリッジやインプラントのケースではわざわざそんなことはせずに、『デンタルシステム』を備えているラボに『3shapeコミュニケート』を介して発注しているようです。
ただ一部では、矯正用のアライナーCADなどにデータを飛ばすためにSTLへ変換している医院もあるようです。
チェアサイド完結の話はどうなった?
IDS2019で情報を得ていたチェアサイドで技工を完結させる3shapeの構想。
わかりやすくいうとTRIOSをセレックのように使う構想。
日本でも昨年の初め頃に認可を取得しているとのことです。
これを『デザインスタジオ』と言います。
これはアドオンのアプリケーションで、技工物の設計も行いたいという医院が、手持ちのTRIOSにインストールすることで使用できます。
アドオンアプリなので現行の『TRIOS4』はもちろん、一つ前の『TRIOS3』にもインストールできます。
医院用CADの『デザインスタジオ』は活用されている?
残念ながら(?)あまり進んではいない様子。
というのも3shapeはあくまでもスキャナーとアプリの開発者。
CAMやミリングマシンで削るところはリセラーとユーザーに任せているので、普通の歯科医院には導入は難しいのでは?
唯一松風だけがチェアサイドでのCAMとミリングマシンまでをパッケージングして販売している模様。
この場合のCAMは『CAM3D』ミリングマシンは『DWX4』。
このパッケージに限定されているため、チェア内完結型としてはセレックに軍配が上がるでしょう。
もしくは『デザインスタジオ』はSTLへの書き出しもできるオープンシステムのため、的確なCAMソフトとミリングマシンを選択して組み合わせることができれば、デジタルラボと同等のシステムを組むことも可能になります。
そうなるとセレックを大きく凌ぐ機材を揃えることができますが、レベルの高い歯科技工士を常駐させる必要があるでしょう。
機材選定のコンサルティングとリモートサポートはエムセラで随時受付けています。
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歯科医師の方はもちろん、歯科技工士、歯科衛生士、学生、どなたでもお気軽にどうぞ。
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