リファレンス

【フルジルコニア】シェードテイキングの落とし穴

ジルコニアの進化が止まりません。

ジルコニアが日本の歯科市場に登場して以来、臨床でも実に多様な用途で使用されてきました。
2005年頃の第一世代のジルコニアは真っ白で透明感もなく、良い意味でも悪い意味でもまさに”白いメタル“といったものでした。
それが昨今では高い強度を維持したまま、当時では考えられないほどの透明感を有したジルコニアも登場しています。

そうした超高透過性ジルコニアは、フルジルコニアのクラウンやインレーの素材として、様々なメーカーが競い合うように開発を進めているのです。

その結果として材料の選択の余地が増えましたが、同時に大きな問題も起きています。
今回の記事はその問題を解決するための、エムセラからのご提案です。

ラボによってジルコニアの色が違う!?

Dr.カスプ
おかしいなぁ…ちゃんとA3の指示を出したはずだけど、なんか雰囲気がちがうんだよな…
あ、もしかしてフルジルコニアの色が合わないんじゃないですか?
Dr.カスプ
そうなんだよ!患者さんの歯どころかシェードガイドの色にも合ってないんだよね。色んな技工士さんに作ってもらったけどやっぱり色が変なんだよね。
DT.マメロン
え〜〜、ぼくは言われた通りA3の材料使ってるんだから完成品もA3に決まってるじゃん!
技工士の技術も大事だけど、フルジルコニアはシェードテイキングに落とし穴があるんですよ…

シェードテイキングの3つの大きな落とし穴

『落とし穴その1』そもそも材料の色が違う

材料の『A3』が『A3』であると誰が決めるのでしょうか?
何を基準に『A3』と指定していますか?

まずはこの画像をご覧ください。

各社ジルコニア見本
各社ジルコニアフレームの見本(カムネッツ様資料)

これらは各社がリリースしている「ジルコニアのグラデーションディスクのA3」から作られた色見本です。
(A3.5のものが1本混ざっていますが…汗)

どのメーカーがどうだとは言いませんが、メーカーによって色にばらつきがあるのがお分かりいただけるでしょうか。
それどころか同じメーカーでもシリーズが違えば色も違います。

つまりメーカー各社が「これはA3だ」と名付けてしまえばそれは『A3』として流通します。

チェアサイドでは多くの場合は『VITAシェードガイド』を基準にA3の指示を出しているかと思いますが、肝心のジルコニア材料本来の色はこのようにバラバラなんですね。
このメーカー各社各シリーズの色の傾向を全て把握し、VITAシェードにマッチするように補正することは可能でしょうか?
現実問題それは不可能と言っていいでしょう。
特にフルジルコニアは表面的な補正しかできないので困難を極めます。

『落とし穴その2』そもそもシェードガイドの素材が違う

シェードテイキングの際には『VITAシェードガイド』を使用することが一般的です。
「だったらVITAシェードガイド通りの色で再現しろよ!」という声も聞こえてきそうですがそう簡単な話でもありません。
なぜならシェードガイドとフルジルコニア冠では素材が違うからです。

シェードガイドは築盛セラミックに近い素材で作られています。
一方でフルジルコニア冠はフレーム材であるジルコニアで作られています。

コップにコピー用紙を入れても牛乳には見えませんよね?
同じ白色だとしても素材が違うので、色の放つ雰囲気はガラリと変わってしまうのです。

ジルコニアの色の雰囲気をシェードガイドに似せるというだけでも高難度なことであることはご理解ください。

『落とし穴その3』シェードテイクの対象が違う

一般的なシェードガイドは前歯部に向けて作られています。
近年の超高透過性ジルコニアを用いたインフィルとレーションテクニックによって、前歯部フルジルコニア冠も珍しくなくなってきましたが、フルジルコニア冠の多くは臼歯部に用いられています。

そこで問題になるのは頬側のシェードテイクを行うか咬合面のシェードテイクを行うかです。
一般的なシェードガイドは前歯部の形状を模しているので、咬合面の色調は想像に任せるしかありません。
シェードガイドの切縁付近をイメージしながら咬合面の色調を再現したとしても、技工士と歯科医師の間で想像と異なることも多いので、満足のいく仕上がりにつながりません。

独自のシェードガイドで色合わせ

これらフルジルコニア冠が抱えるシェードテイクの悩みを一挙に解決する、唯一の方法がカスタムシェードガイドです。

ラボで使用しているジルコニアの色を歯科医院でも把握することが重要で、エムセラではそのためのオリジナルのシェードガイドをご用意しております。

前歯部用の他に臼歯部用もあります。

臨床で採用しているジルコニア材料を使い、臨床と同じ工程で製作、仕上げられているフルジルコニアのシェードガイドです。臨床での支台歯形成上のクラウンを想定した構造となっているので、従来のシェードガイドのような不自然な厚みのムラなどもありません。

実際のフルジルコニアを口腔内にあてがってシェードテイキングができるので、仕上がりのイメージを圧倒的に共有しやすくなります。

おわりに

今回はフルジルコニア冠シェードテイキングの問題点と、その解決策についてのご提案でした。
カスタムシェードガイド製作にもインフィルトレーションテクニックを用いており、そのレシピを記録管理することで品質を保っておりますので、このカスタムシェードガイドのフルジルコニア冠は当ラボのみが色調再現できるサービスとなっております。
カスタムシェードガイドこそがフルジルコニアシェードテイキングの解決策だと思いますが、製作コストだけでも数万円かかってしまうので、継続的なお取引医院様限定の商品となっております。
ご興味があればまずはお気軽にご連絡ください。

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