ジルコニアクラウンを「材料」と「製作方法」で分類する理由
ジルコニアクラウンは、「強度が高い」「メタルフリー」「汎用性が高い」といった理由から、現在の補綴治療に欠かせない選択肢となっています。
一方で、「同じジルコニアなのに、なぜ技工料金が違うのか」という疑問を持たれる先生も少なくありません。
Mセラミック工房では、使用する材料特性と製作工程の違いを明確にし、ジルコニアクラウンを複数のメニューに分類しています。
本記事では、それぞれのメニューの特徴と適応についてご説明します。
もくじ
ジルコニアクラウンは「同じ素材」ではありません
ジルコニアは一括りにされがちですが、実際には
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強度
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透光性
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色調表現の幅
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加工方法
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追加工程の有無
によって、臨床での使い分けが必要な素材です。
Mセラミック工房では、「どの部位に、どの審美レベルが求められるか」を基準に、以下の4つのメニューをご用意しています。
どのメニューをお選びいただいても、『適合』『コンタクト』『咬合』などの、補綴物としての基本的品質は同じです。
① ワンカラー(フルジルコニア)
― 強度を最優先したベーシックな選択 ―
単色の高強度ジルコニアディスクを使用した、強度重視のフルジルコニアクラウンです。
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強度:約1200MPa
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透光率:約41%(低め)
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カラー:3色から選択可能
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色調修正:不可
特徴
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咬合力が強い部位に適応
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形態と耐久性を重視
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色調再現よりも機能優先
適応例
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臼歯部
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審美要求が高くない部位
② グラデーション Std(フルジルコニア)
― 自然な色調を備えたスタンダードモデル ―
美しいグラデーションディスクの基本色のみで仕上げるフルジルコニアクラウンです。
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強度:約700〜1100MPa
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透光率:約42〜49%
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カラー:A系統/ブリーチ色
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色調修正:不可
特徴
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歯頸部から切縁への自然なグラデーション
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追加工程を行わないため安定した品質
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コストと審美性のバランスが良い
適応例
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小臼歯部
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審美要求が中等度の症例
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単冠で色合わせが厳密でないケース
③ グラデーション Plus(フルジルコニア)
― 明度を調整し、白浮きを抑えた上位モデル ―
グラデーションディスクに浸透法を加え、明度のバリエーションを付与したフルジルコニアです。
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強度:約700〜1100MPa
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透光率:約42〜49%
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シェード:ラボオリジナル ジルコニアシェードガイド
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色調修正:軽微な修正が可能
特徴
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ジルコニア特有の白浮きを抑制
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明度コントロールが可能
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より天然歯に近い印象
適応例
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前歯部〜小臼歯部
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隣在歯との調和を重視する症例
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フルジルコニアで審美性も確保したい場合
Mセラミック工房オリジナルのジルコニアシェードガイドについてはコチラ👇
④ フルステイニング(フルジルコニア)
― フルジルコニアの中で最も審美性を追求した仕様 ―
グラデーションディスクに浸透法+ステイン法を併用し、症例ごとに最適な素材と表現を選択します。
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使用材料:症例に応じて選択
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シェード:
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ラボオリジナルシェードガイド
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VITAクラシカル
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VITA 3Dマスター
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色調修正:大きな修正が可能
特徴
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色調再現性が最も高い
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症例ごとに表情を作り込める
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フルジルコニアの限界まで審美性を追求
適応例
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前歯部
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高い審美要求のある症例
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隣在歯との厳密な色合わせが必要なケース
価格が異なる理由について
これらのメニューは、単に「見た目の違い」だけで価格を分けているわけではありません。
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使用する材料コスト
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製作工程の追加
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技工時間
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色調確認・修正の可否
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リスク管理
例えば『浸透法』を用いると、作業時間延長の他に、ドライアウト工程や、リキッド管理、レシピ管理、マッフルへの負荷などが増えます。
これらを総合的に考慮し、技工士と歯科医師の双方が納得できる価格体系として設定しています。
最後に
ジルコニアクラウンは、「どれを選ぶか」で結果が大きく変わる補綴です。
Mセラミック工房では、症例・部位・患者背景に応じて、最適なジルコニアメニューをご提案しています。
「どの仕様が適しているか迷う症例」「患者説明で選択肢を整理したい場合」なども、お気軽にご相談ください。
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