3Dデータがサクサク動く!歯科用おすすめラップトップPCの見つけ方。

前回の記事では、歯科用アプリケーションが動作保証するパソコンスペックについて解説しましたが、今回はスペックの見方を踏まえた上で、いよいよおすすめのパソコンの選び方について解説していきます。

選ぶべきポイントは人により様々ですが、自分がパソコンをどう使いたいのかをイメージすることで、あなたに最適なパソコンが見つかるはずですので、ぜひ参考にしてくださいね。

『デスクトップ』か『ラップトップ』か

パソコン選びではまず『デスクトップ(タワーPC)型』か『ラップトップ(ノートPC)型』かを決めなければなりません。

一般的に『デスクトップ(タワーPC)型』の方が性能も高く、リーズナブルに購入することができます。
しかし、据え置きタイプになるので、当然持ち運びはできませんし、設置スペースも必要になります。
主に歯科技工所でバリバリ設計をする場合にはデスクトップ型がおすすめでしょう。

それ以外の場合は『ラップトップ(ノートPC)型』を選択したほうが、後々使い勝手は良いと思います。

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パソコンのパーツを自由に組み合わせて、自分好みの性能にして販売してくれるサービスをBTO(Build To Order)と呼びます。

デスクトップ型の特徴

・高性能のものが安く購入できる。
・BTOなどでも選択の幅が広く、自作も可能。
・長時間の作業でも快適。

ラップトップ型の特徴

・価格は高めで、BTOなどでも自由に組み合わせを選べない。
・リモートワークで使える。

ラップトップ型がおすすめな理由

持ち運びができるということは非常に大きなメリットになります。

世界規模でコロナ禍を経験して、リモート環境でも作業を行うことができる社会が整いつつあります。
歯科での3Dデザインに対応できるパソコンは高額のものになるので、無制限に購入できるものではありません。
備え付けデスクトップを複数台購入するよりは、ラップトップを1台持つことで、ラボ以外の場所でも操作できる環境を手に入れる方が魅力的です。

歯科技工士が業務で3Dデザインを行う場合は届出が必要になりますが、リモートワークは法律上も可能です。

ラップトップ型であれば他にも訪問診療時や、立ち合いでの作業などでも対応できますね。

おすすめのPCメーカーとブランド

ハイスペックゲーミングPCブランドを持つメーカーはいくつもありますが、ここでは代表的なものをご紹介します。

MSI

MSIは台湾のグラフィックボードやマザーボードを製作する会社が展開するゲーミングPCブランドで、ゲーミングノートの販売台数は世界一です。
ドラゴンをロゴにあしらったゲーミングPCらしいデザインになりますが、シンプルなデザインのものはビジネスの場面でもおすすめです。
ビジネス用途っぽすぎるデザインでは物足りない方に特におすすめです。

エイリアンウェア(DELL)

アメリカに本社を置く『DELL』が展開するゲーミングPCブランドです。
ラップトップ型でも様々な組み合わせで自分好みにカスタマイズ可能です。
コスパ的にはやや不利な面もありますが、ブランド価値もあり、特に高性能なものを求めている場合は第一候補になるかも…。
納期に2週間以上かかるため、予算的にも時間的にも余裕のある方におすすめ。
ビカビカ光る見た目には好き嫌いが分かれると思いますが、個人的には…めっちゃ好きです。

ROG(エイスース)

台湾の大手パソコンメーカーのASUS(エイスース)が展開するゲーミングPCブランドです。
特にラップトップ型の商品に注力しているメーカーで、コスパの良さもおすすめポイントです。
家電量販店での取り扱いも多いので、とりあえず実機を触ってみたいという方にもおすすめ。

おすすめのBTOショップ

自由にパーツ構成を変更して注文ができるBTOですが、ラップトップ製品の場合は予め基本構成とされているものが多いため、細かな仕様変更はできない場合もあります。

OSの変更や、オフィスソフトやセキュリティソフトの有無くらいしか選べない場合も多いので、ショップへの信頼性や補償内容などで選んでも良いでしょう。

ドスパラ

人気シリーズの『GALLERIA』をラインナップする国内で最も有名なBTOショップです。
最新のパーツ構成のPCが安く購入でき、しかも納期も短いのですぐに商品が届きます。
サポート体制も年中無休の電話サポートなどがあり、パソコン購入初心者におすすめできます。
しかし歯科の3Dデザインに適したラップトップモデルの品揃えはあまり多くないので、慎重に選びましょう。
購入サポート窓口もあります。

マウスコンピューター

人気シリーズの『G-tune』をラインナップする老舗のBTOショップです。
こちらも年中無休24時間対応のサポート体制があるので、初心者でも安心です。
欲しいパソコンスペックを直感的に選ぶ絞り込み検索がわかりやすく、ラップトップでも多少の仕様変更が可能です。

パソコン工房

人気シリーズの『LEVEL∞』をラインナップするBTOショップです。
コスパを重視したい方におすすめです。

セール期間を上手く利用しよう!

BTOショップからパソコンを購入する時には『セールの有無』を必ず確認しましょう。
セール対象であれば1〜2万円の値引きは当たり前に行われているので、欲しいモデルがあればチェックしておきましょう。

即納モデルもおすすめ

BTOショップがすでに組み上げたPCで、欲しいスペックを満たしている『即納モデル』があればコスパの良いものが多いのでおすすめです。
ただし歯科の3Dモデリングに最適なスペックのPCが、ご希望のメーカーやショップのラインナップに無い場合もありますし、在庫切れになってしまう場合もあるので、希望のものを見つけたらお早めにどうぞ。

チェックしておきたいPCスペック

前回の記事でシェアしましたが、2022年10月現在で目安にしたいPCスペックは以下のようなものです。

CPU:インテルcore i7 (12世代以降)

GPU:GeForce 3060 以降

メモリ:32GB

歯科で使用される3D関連ソフトを、余裕を持ってサクサク動かすにはこのぐらいのスペックがあれば十分だと言えるでしょう。
上記はラップトップPCを想定しています。

パソコン選びのコツ

まずCPUに関しては、i9の方が処理能力は上ですが、i7と比較しても圧倒的な差があるわけではありません。
i9の場合は冷却性能も非常に高性能なものが必要になり、価格も極端に高額になります。
特にラップトップの場合はi7で十分だと考えます。
i9を選ぶよりは『世代の新しいi7』を選ぶ方がコスパが良くおすすめです。

2022年10月現在の最新世代は13世代まで開発されていますが、多くの最新モデルにはまだ12世代のものが使われています。
第12世代のi7を目安に選びましょう。

メモリもチェック

歯科3Dモデリングで困るのは『プチフリーズ』と呼ばれる状態かと思います。

特に口腔内スキャナーの使用中などにプチフリーズが起きてしまうと、3Dデータの読み込みが遅れてしまい、大きなストレスを感じてしまうことになります。

主にプチフリーズはSSDの読み書きの速度が原因でおきますが、本記事で紹介したようなBTOショップでの最新モデルであればほぼ問題はないでしょう。

そこでさらにチェックしておきたいのはメモリの容量です。
IOSでは非常に多くの3Dデータを生成しながら重ね合わせて繋げて行く処理がなされています。
IOSメーカーの推奨するメモリ容量よりも大きめの、32GBのメモリ容量を確保しておけば安心です。

管理人の使っているラップトップPC

私が実際に歯科用3Dモデリングで使用しているラップトップPCをご紹介します。
これだけのスペックがあればどのアプリケーションでもストレスなく操作できますので、参考になさってください。

メーカー:MSI
型番:Katana-GF66-12UGS-042JP
OS:Windows11 Home(Proにアップグレードも可)
CPU:インテル Core i7-12700H / 14コア(6P+8E)20スレッド
GPU:NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPU
メモリ:32GB(16GB ×2)DDR4
ストレージ:SSD 1TB(M.2 NVMe)

こちらの商品も公式ストアで『即納モデル』として取り扱われています。
そのためセールの対象になりやすく、お得に購入できます。
定価で約29万円ですが、25万円前後でも購入可能です。
このスペックであればコスパも良い方でしょう。

まとめ

歯科で使われているCAD/CAMや口腔内スキャナーでの使用に推奨されるPCはかなり高いスペックが求められており、値段も高額です。
予算感としては20〜25万円以上と考えておいて良いでしょう。
更なるハイスペックを目指すと50万円を軽く超えてきますので、本記事を参考にしながら選んでみてください。

もしお好きなブランドがあれば、『使用用途(ラボ据え置きorリモートワーク)』と『予算』を見ながら、『i7(CPU)』『3060以上(GPU)』『32GB(メモリ)』の条件で探せば良いと思います。

デジタル分野を得意とする歯科技工所との連携を確保しておくのも、いざというとき心強いと思います。

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